孫を養子にすれば相続税対策になるの?

2018.06.08

相続・事業承継

配偶者や親の相続を機に相続対策を考えたことはありますか?平成27年度に相続税の基礎控除部分が改正されたことで、相続税の課税対象になった方も多いのではないでしょうか?相続時には、法定相続人が多いほど、相続税が少なくなります。確かに孫を養子にすることで法定相続人を増やすことができるため、一般論でいえば税金は安くなるはずですが、その際どのような影響(メリット・デメリット)があるのでしょうか?

 

~法定相続人が増えることによるメリット・デメリット~

《メリット》

  • 相続時には基礎控除枠が増える。

基礎控除は「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算される。

 

  • 生命保険金の非課税限度枠が増える。

生命保険金の受取額の内、「500万円×法定相続人の数」は非課税金額になる。保険金が大きい場合に有効。

 

  • 死亡退職金の非課税限度枠が増える。

被相続人が死亡後三年以内に支払額の確定した“死亡手当金”や“功労金”は、みなし相続財産として相続税の課税対象になる。生命保険金と同様、非課税金額は「500万円×法定相続人の数」。

 

  • 税率が下がる可能性がある。

相続税は課税価格により税率が異なる為、課税価格の減少で税率が下がることがあります。

 

《デメリット》

  • 相続税が2割加算される。

代襲相続人でない孫養子が実際に相続した場合、その分の相続税は通常の相続税に2割加算された額となる。

 

  • 「税養子」とみなされ、相続人に含まれない可能性がある。

明らかな相続税対策と判断された場合は、「税養子」とみなされ、相続人として数にカウントされないことになる。

 

  • 未成年の場合、相続財産を自由に使えなくなる。

孫が未成年の場合、未成年後見人または特別代理人を選任する必要があり、相続した財産を成人になるまで自由に使えなくなる可能性がある。

 

  • 苗字が変わる

養子は養親の苗字に変更しなければなりません。

 

過度の対策は不可能。過度の相続税回避を防ぐため、相続税法上の養子縁組規制があります。

具体的には、

被相続人に実子がいる場合には、被相続人の養子の内1人のみを法定相続人の数に含める。被相続人に実子がいない場合には、被相続人の養子のうち2人までを法定相続人の数に含める、です。それ以上の人数を養子にしても、法定相続人の数が増えるわけではないので、相続税対策とは言えないでしょう。

 

相続税が多額となる見込みがあれば、孫を養子にすることも1つの手段でしょう。しかし、法定相続人を増やす目的だけで孫養子にいれるのは、「争続」につながることもあります。知人がやっていたからや他人に勧められたからといった単純な理由だけで、孫を養子にすることはお勧めしません。また、養子縁組以外にも相続税対策はあるので、相続税をなるべく払わないようにする為、相続を円滑に行う為にも一度専門家に問い合わせしてみるのが良いでしょう。

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